皆さんは、ジャンパー膝と呼ばれるスポーツ障害をご存知でしょうか?スポーツをしている方以外はあまり聞きなれた名前ではないかもしれませんね。
本来は、走る動作やジャンプ動作を繰り返すことで膝に負担がかかりすぎることで炎症が発生してしまっている状態であり、酷くなると日常生活にも影響してくることがあります。
今回は、そんなジャンパー膝について紹介させていただきます。
ジャンパー膝とは何か
先ずは、ジャンパー膝とは何かを説明していきます。ジャンパー膝の正式名称を「膝蓋腱炎」といいます。
この膝蓋腱という場所は、膝のお皿のすぐ下にあたり、ちょうど膝立ち(ひざをついて太ももから上で立つ状態)の時に地面に強く当たるところになります。
ジャンパー膝は、バレーボールやバスケットボールなどジャンプ動作を長時間繰り返したり、サッカーのキック動作やダッシュなど走る動作を繰り返したりするなど、膝を酷使することにより起こるスポーツ障害です。
なので、ジャンパーと名前についていますが必ずしも飛躍をしている方だけに生じる症状ではないのです。また、ジャンパー膝は痛みによって3つのレベルに分類されています。
ステージ1では運動後に痛みが出現するレベルとされています。ステージ2では運動中にも痛みが認められるレベルになります。
そしてステージ3では、運動パフォーマンスに影響を及ぼすほどの痛みがあるレベルとなっています。このように、段階は分かれていますが酷い場合には日常生活にも影響を及ぼす可能性があります。
ジャンパー膝になる原因とは
ジャンパー膝の原因は、膝蓋腱というスジの中で「血管が余計に増えてしまう」ことだと考えられています。
そして、血管が余計に増えてしまう原因は繰り返し膝蓋腱に負担がかかりすぎている状態にあるとされています。
膝蓋腱は、ジャンプ動作や走る動作を繰り返すことで引っ張られて負担が増えて腱の中で小さな傷が生じていきます。
そして、その傷を治すために血管が増えてきます。普通であればこの傷は2週間ほどで治り、傷が治ると増えた血管も消滅するのが通常の流れです。
しかし、負担のかかる行動をあまりに繰り返すと、できた傷が治る前に新たに損傷ができてしまい、血管が減る暇がなく増え続けてしまいます。
血管が増えると、それと一緒に神経線維も増えてしまうため、痛みの原因になるとされています。
病院でのジャンパー膝に対するアプローチ
病院ではまずジャンパー膝の診断を下すために、まずジャンプ動作やダッシュ、階段の上り下りで痛みが出るか?
などの痛みの症状についての問診とともに、身体所見として、膝のお皿のすぐ下に圧痛(押して痛いところ)があるかを調べます。
特に膝を伸ばした状態でも曲げた状態でも膝のお皿の下に圧痛がある場合はジャンパー膝を強く疑います。さらに画像検査をすることで確定診断します。
検査としては、エコーが簡便で、かつすぐに診断ができるため、エコー検査が行なわれることが多いです。または、MRIでの診断などが多いです。
診断後は、注射による薬物療法のほか電気による物理療法が多いです。
ただし、注射の場合には種類があり、効き方に違いがあるためなるべく専門の医療機関で適切に受けることが望ましいとされています。
それ以外だと、ストレッチなどによる膝の負担の軽減を目指したり、サポーターによる補助を行っていくこともあります。
骨盤王国でのジャンパー膝に対するアプローチ
骨盤王国では、問診で症状の確認を行った後に、膝の検査と全身の検査を行っていきます。なぜ膝だけでなく、全身の検査をするのか。それは、膝に負担をかけている原因が膝だけにあるわけではないと骨盤王国では考えているからです。例えば、重心のかかり方や歩行時の癖、運動時に全身が連動して動かせているかなどで膝にかかる負担は大きく変わってきます。これらをチェックしていくことで、膝にどのようなタイミングでどのような負担がかかっているのかを調べていきます。
その後に、全身のバランスを整えて膝にかかる負担の軽減を目指します。また、ストレッチや膝の負担を軽減するトレーニングを入れていきます。疲労の溜まり方や、その日のコンディションによってもどのような内容にするかも変わってきますので、その都度調子は確認しながら一緒に状態の向上を目指していきます。
最後に
今回は、スポーツ障害の一種であるジャンパー膝について紹介させていただきました。いかがでしたでしょうか?
膝にかかる負担は日常生活でも多いです。そして、スポーツをする上ではジャンパー膝は、パフォーマンスの低下を招き満足のいくプレーができなかいことでストレスとなることもあります。
しかし、全身の状態を整えて膝の負担を軽減していくことが出来れば、ジャンパー膝は日常生活やスポーツ中でも気にならなくなっていきます。
今回の記事を読んで、気になった方や膝の状態で悩んでいる方はぜひ骨盤王国にご相談下さい。