現代病とも言われるうつ病や自律神経失調症。社会や職場での仕事、人間関係のストレスがたまるのが大きな原因だと言われています。
しかし、実は足が外反母趾であるがために、この自律神経失調症になってしまう人もいるのです。今回は、外反母趾と現代病でもある自律神経失調症の関係性についてご紹介します。
外反母趾とは
外反母趾とは、本来真っすぐであるはずの足の第一指(親指)が「く」の字に曲がって第二指(人差し指)の方へ向いてしまい、足の形が歪んでしまうことです。
そして、その第一指(親指)から第二指(人差し指)にかけての曲がり角度で診断基準がされます。
①20度以下 ・・・ 軽症の外反母趾
②20~40度 ・・・ 中等症の外反母趾
③40度以上 ・・・ 重症の外反母趾
自律神経失調症とは
自律神経には「交感神経」と「副交感神経」の二つがあり、交感神経は活動時に、副交感神経は安静時にそれぞれ機能します。
それぞれのホルモン伝達物質を、瞬時に調整しており、健康な状態にある場合には、この二つの神経はバランスよく保たれています。
しかし、不規則な生活や習慣、ストレスなどにより、身体を働かせるこの二つの自律神経のバランスが乱れることで、身体に不調があらわれます。このことを自律神経失調症を言います。
<自律神経失調症のおもな症状>
・肩こり・・・寝ていても肩が凝るなど
・頭痛・・・偏頭痛や頭の重さ
・目の異常・・・目の奥が痛む、目がしょぼしょぼする、まぶたが重い、ドライアイ、まぶしく感じるなど
・視力低下・・・眼圧異常、急な近視、若年性の緑内障
・めまい・・・立ちくらみ、脳貧血、メニエール病
・冷え性・・・四肢冷感
・慢性的な疲労感・・・肉体的なものと精神的なもの
・便秘・・・胃腸障害を含む便秘や下痢
・不整脈・・・心臓のリズムが不規則、心臓病
・パニック障害・・・激しい動悸、冷や汗、手足の震え、息苦しさ、めまい、突然の強い不安感や予期不安、呼吸困難
・不眠症または過眠症・・・夜、眠れない、夜中にパッと目が覚める、日中眠たくて仕方ない、重要会議で居眠りする
・のどの違和感・・・喉に何か詰まっている感じ、飲み込みにくい
・うつ・・・心の症状と身体の症状
・更年期障害・・・身体的、精神的症状
・ムチ打ち症状・・・脳脊髄液減少症
・高血圧症または低血圧症、高体温や低体温・・・血圧が高すぎる、または低すぎる(35度台で低い、または37度台と高い)
・糖尿病・・・2型糖尿病
外反母趾だと自律神経失調症になる!?
前述で、自律神経には二つあり、体が健康状態にある場合は二つの神経はバランスよく保たれていると説明しました。
この自律神経は頚椎と頭蓋骨の接続部分に集中しており、そこに何らかのストレスがかかれば、機能に影響が出ることは避けられません。
足に異常のある人は、かかとからこの接続部分に衝撃を受けることによって、そこを通る自律神経の働きに狂いが出てしまいます。
首周りにある神経が圧迫されたときには伝達不良に陥ったり、交感神経や副交感神経のどちらかにかたよりが起こったり、その両者が交互に入れ替わったりしています。
そうなると、人それぞれで様々な症状が出てくるのです。このことから、外反母趾のように足に異常がある場合、結果的に自律神経失調症になりやすいのです。
うつ病との見分け方
「私の足は外反母趾で気分も憂鬱になるの、もしかしてうつ病になっているんではないのかしら?」なんて思う方もいるかもしれません。
ではここで近年急増しているうつ病との自律神経の見分け方をご紹介します。
・いくら温めても、目と口の周りが青白い
・鼻筋と下顎のラインが曲がっていて、顔面の左右差や鎖骨の高低差、側湾症がある
・女性でもひげが生えたり、濃くなる。月経不順や月経痛がある。
・首の湾曲が少ないストレートネックで、首が前に落ちている、猫背である
・首が長かったり、細かったり、太くて短かったりなどの身体的な特徴がある
・足首がゆるんでいる
・XO脚や膝の反りすぎによる膝反張痛がある
外反母趾ケア方法
外反母趾のせいで自律神経失調症になってしまったら大変!どうにかできないのかな?と思う方もいるかもしれませんね、安心してください。
外反母趾は自宅で、自分でケアができるんです。一つ簡単なケア方法を紹介します。
この運動は足の親指の稼働域を広げて、足の指の踏ん張る力を戻してあげるのが目的です。
時間は1日に片足で5分程度。
強さは次の日の朝まで痛みが残らない程度に加え痛みの限界に近い強さで行ってください。
①左足の場合は左手で足首をおさえて、右手の人差し指を伸ばして、右手の親指と残りの3本の指で足の親指を持つ
②パー運動
右手の親指を左足の親指の付け根の下に当てて、回転させる
※足裏の筋力が弱っている人は「つる」ことがありますが、繰り返し続けているとつらなくなるので安心してください。
③グー運動
足の親指の付け根から曲げるように
筋肉の緊張がゆるみ、無重力の中では関節も動きやすいのでお風呂の中で行うことが効果的です。
最後に
いかがでしたか?自律神経失調症のように神経系の病気が足の裏の異常からきてるとは意外ですよね。自分の足をしっかり見直して、形がおかしくないか、もしくはすでにおかしい場合は自宅でのケアや早目の受診をおススメします。