股関節の痛みは股関節形成不全かも知れません。

股関節の痛みは股関節形成不全かも知れません。

股関節形成不全とは

股関節形成不全は寛骨臼と大腿骨頭がうまく適合しないことにより関節内に炎症を起こします。関節の状態によって症状は異なりますが
✅痛みにより運動をしたがらない
✅起き上がりにくそうにする
✅歩く時にお尻が左右に揺れる
などの様子がみられたりします。

股関節形成不全は、骨盤側にある臼蓋という部分が形成(発育)不全であることを言います。
✅骨頭を覆う臼蓋の面積が通常よりも狭くなっている
✅股関節が通常よりも不安定になっている
✅股関節にかかる体重を伝達する部分の面積が狭い
こういった状態になっているのが股関節形成不全という病気です。

そのため、本来左右の股関節で支えるべき負荷が股関節形成不全の側では過剰にかかり、股関節の軟骨が徐々にすり減って痛みや違和感、不安定感などのさまざまな支障が出るようになってしまいます。

若い間は筋力もあるため、20代では症状が出たり出なかったりしますが、加齢によって筋力が低下してくると何かしらの症状は出てしまう傾向にあります。

股関節形成不全の原因

股関節形成不全の原因は現在のところ不明とされています。 また、生活していくことでなるものでもなく、生まれつき股関節形成不全の状態ではあったものと考えるのが妥当です。
股関節形成不全は予防ができないため、状態が分かった時点でどのように付き合っていくかが大きなポイントとなります。成人男性では2%程度、女性が2~7%程度の確率で発症し、男性よりも女性に多く見られる傾向です。

病態としては、周産期に緩みのある赤ちゃんの股関節が下肢を伸ばした位置でオムツをするなど、間違った育児習慣によって外れていくことが多いと言われています。
脱臼は生まれた後に発症するのだという議論から、 最近は先天性というより発育性股関節形成不全と呼ばれるようになっています。

股関節形成不全の症状とは?

初期の場合には以下のようなときに痛みが症状が出現します。
✅車の乗り降り
✅あぐらをかく
✅股関節を捻る動き
こういった動作の時だけ症状がある、というのも特徴です。股関節形成不全の状態を抱えたまま加齢による筋力の低下が起こり、軟骨がどんどんすり減ってしまうと、股関節の痛みが常に出るようになってしまいます。

股関節形成不全がきっかけで変形性股関節症に移行していくと、 左右の足の長さに差が出たり歩き方のバランスが悪くなるなどの症状が出始めるため、自身でも普通とは違う状態だと気付きやすい疾患と言えます。

股関節形成不全(臼蓋形成不全)でやってはいけないこと



〇体重を増やさない
〇ヒールの高い靴を履くこと
〇重い荷物を持つこと
こういった行動が股関節への負担となってしまいます。20代女性で股関節形成不全を抱えているケースでは、ヒールの高い靴を長時間履いたことがきっかけとなっている例もあるようです。

股関節形成不全は手術をすべき?

股関節形成不全で下記の症状が常に感じるようになったら手術が必要と考えられます。
✅歩行や階段の上り下り時に痛みがある
✅車の乗り降り時に痛みで支障がある
✅日常生活の中でも強い痛みがある

こういった症状にまで進行すると、リハビリで元の症状まで戻すのはかなり困難となってしまいます。また股関節形成不全の手術は 90%以上が人工股関節置換術を回避できる傾向にあるというデータも手術を後押しする理由の一つでもあります。

「まだ痛くてもこのくらいだからまだ大丈夫」という感覚が、次第に症状を進行させてしまうのです。 同じように膝の関節症でも同じことが当てはまります。

骨盤王国での治療法

骨盤王国では股関節形成不全の症状が出ている股関節などの下半身だけでなく、全身の循環という視点で見ていきます。股関節に対して、過剰に負荷がかかってしまっていないか、という視点が、より痛みを軽減させていく事に繋がるからです。
例えば骨盤の歪み日常生活での歩き方の癖など、股関節に余計な負担をかけている個所を探していきます。左右で均等に力を使えていない場所などを局所の施術と合わせて行う事で、より痛みの出にくい股関節の状態へと導いていきます。

最後に

骨盤王国には股関節形成不全の痛みで悩んでいる方、手術しなくて良いのかと疑問を持って来られる方が大変多くみられます。今のまま痛みが出ない方もいますが、放置する事で、変形性股関節症に移行するリスクが高くなってしまいます。

私たちはそのリスクを知っていただいて悩んでる多くの人の手助けをしたいと考えています。 早期治療でより快適な生活を送りましょう。